平壌の観光名所を巡って冷麺を食べる 朝鮮平壌開城巡検 01-09
平壌市内の観光名所を巡っていく。
「共産主義的」な壮大なモニュメントが豊富で、なかなか日本では見られないようなものも多い。
訪問日: 2016年3月10日
金日成広場を歩く
まずは金日成広場(김일성광장)を訪れた。軍事パレードなども行われる平壌の象徴で、ニュース映像などで見たことがある人も多いと思う。広場にはパレードの時などに使う目印がペイントされている。
正面に見える建物は人民大学習堂(인민대학습당)という図書館である。
人民大学習堂の入口は広場から見て右手になる。内部も観光コースになっているが、今回はスキップした。
大同江を挟んで向かいに主体思想塔(주체사상탑)が見える。こちらはのちほど訪れる。
大同江に遊覧船「ムジゲ(虹)」(무지개)が停泊している。背景には羊角島国際ホテル(양각도국제호텔)が見えている。
金日成・金正日像に"参拝"する
金日成広場から万寿台(만수대)に移動する。
なお、見学にするときは周辺にある花屋で「金正日花」を購入し、銅像に献呈して一礼する必要がある。
かつては観光コースに必ず含まれていたそうだが、最近では強制的に「参拝」させるのもどうかということで希望制になっているらしい。
銅像の両脇には革命戦士の記念碑が置かれている。ときおり団体の参拝客が来ることもあるが、基本的には静かな空間で「聖地」という表現が相応しい場所である。
平壌名物・冷麺を食べる
昼食はソジェガク(서재각)と書かれたレストランに入る。
レストランの室内に入る。朝鮮で観光客が入るレストランはだいたいこんな感じである。回転テーブルもよく使われている。
前菜は緑豆チヂミだった。薄いお好み焼きのようなものである。
そして、メインは平壌冷麺(평양랭면)である。冷麺は朝鮮半島各地で様々な種類があるが、やはり平壌のものが一番有名である。そば粉を使ったコシの強い黒い麺が特徴的だ。ダシが効いていてとても美味しかった。
バスから平壌の車窓を眺める
この後はいくつかの博物館などを巡ったが、詳しい内容は個別の記事で書くことにして、ここでは平壌市内の車窓を見ていく。
停留所で路面電車を待つ人々。看板も案内も見当たらないが、現地住民は把握しているのだろうか?
交通整理員。見ての通り信号機はほとんどなく、人間による交通整理が行われていた。
地下鉄千里馬線の戦友(전우)駅。背後に見えるのは「4.25文化会館」(4.25문화회관)。
朝鮮鉄道の普通江(보통강)駅。
地下鉄革新線の建国(건국)駅。
楽園映画館(락원영화관)。2016年時点でも手書き看板が現役だった。
万景台学生少年宮殿(만경대학생소년궁전)。ここは児童の課外活動施設である。こちらも観光で見学できるようである。
普通門(보통문)。こちらは李氏朝鮮時代からの歴史的建築である。
海棠花館(해당화관)。サウナやレストランなどがある、いわゆるスーパー銭湯のような施設らしい。
党創建記念塔(당창건기념탑)。ハンマー・筆・鎌がそれぞれ労働者・知識人・農民を象徴しているらしい。
主体思想塔を見上げる
最後に、先ほど外観だけ見た主体思想塔を観光する。
主体思想塔が夕日に照らされている。高さは170mにも達する壮大な建築である。手前の銅像は党創建記念塔と同じく、知識人・労働者・農民の3人を象徴しているらしい。
「主体思想塔」というだけあって、各国の主体思想研究会などから送られた銘板が多数展示されている。なお、主体思想とは、簡単に言えば金日成が提唱した朝鮮独自の指導理念のことである。
ちなみに塔の内部にはエレベータがあり、頂上にある展望台まで昇ることができる。しかしながら、入場料がおよそ1000円と言われてしまったので、パスしてしまった。(展望台は2019年に訪問した時に見学した。)
夕食を食べる
夕食は天ぷら・トンカツ・しゃぶしゃぶである。温泉旅館の料理と一緒で、一人ひとりに個別の鍋があるスタイルであり、旅行気分が出てうれしい。デザートにパウンドケーキもある。こう見るとちょっと取り合わせが謎だが、味は美味しかった。
本記事で割愛した博物館などについて、次の記事で詳しく見ていく。
つづく。