平壌は日本の中古バスの天国だった。過去形なのは、2016年の訪問当時は多数存在していたが、2019年に再訪した時にはほとんど姿を消していたからである。
とはいえ、チェコ製のトラムや、朝鮮でしか見られない車両に出会える、交通ファンにとって魅力的な場所であり続けることは間違いない。
訪問日: 2016年3月10日
平壌にいた日本製の中古バス
日本製の中古バスは、基本的には貸切バスに使われている。
日野のバス。左ハンドル右ドアなので、海外輸出用だろう。平壌からハンチョン(한천)の行先表示があるが、具体的にどこなのかは不明である。
元・阪神バス。阪神バスもまさか平壌駅前を走ることになるとは思っていなかっただろう。
三菱ふそうのバス。
元・神戸市バス。祖国解放戦争勝利記念館の駐車場で発見。
元・大阪市営バス。発見場所は同上。
三菱ふそうのバス。
元・帝産観光バス。会社名が残っているのは珍しい。
元・大阪市営バス。
三菱ふそう・ローザ。
日野・レインボー。
平壌のトロリーバス
一方で、公共交通のトロリーバスは、基本的には朝鮮製である。
駅前を走るトロリーバス1号線。リョンモッ洞(련못동)から平壌駅に至る路線である。車両は千里馬091型の108号車。
トロリーバス。590号車であることは読み取れるが、型式不明。
千里馬72型トロリーバスの106号車。
平壌の路面電車
1号線の1199/1200号車。CKDタトラ製のT3型である。東側諸国の鉄道ファンならばあまりにも見慣れた車両である。
1号線の1197号車。
1号線の1062/1068号車。CKDタトラ製のT6B5K型。扉が進行方向右側にしかなく、左側には扉がないのが特徴である。
つづく。