8回目の海外旅行にして人生で一番長い16日間の旅に出た。
西欧をユーレイルパスでぐるっと一周した話。
訪問日: 2015年2月19日
カタール航空でドーハ経由でパリへ飛ぶ
夜の羽田空港にやってきた。旅の始まりは夜が一番雰囲気がある。
カタール航空QR811便ドーハ行きに搭乗する。羽田空港を00:15に出発する。
カタール航空の機内。座席も新しくサービスも良い。
一眠りしたあと、ハマド空港に06:25に到着した。
でっかいクマがいる。あとで調べたら「ランプベア」というらしい。
待合室で次の飛行機を待つ。カタール航空QR39便パリ行きに搭乗する。ドーハの出発時刻は08:05である。
搭乗を開始された。機内がだんだんとヨーロッパの雰囲気になってきた。
離陸すると眼下にドーハの景色が広がる。同じ中東のドバイに比べるといまいちマイナーな気がするが、そびえ立つ摩天楼は壮観である。今度来ることがあったら観光してみたい。
シャルルドゴール空港に13:10に着陸した。東京から20時間以上かかったが、ドーハで一旦降りているからかそこまで疲れはない。案外直行便より楽かもしれない。第1ターミナルに到着したので、ターミナル間シャトルに乗って移動する。
CDGVALと呼ばれるシャトル列車に乗って第2ターミナルへ向かう。
RER B線でシャルルドゴール空港からパリ北駅へ
シャルルドゴール空港第2ターミナル駅に来た。ここからRER(近郊電車)B線に乗ってパリ中心部へ向かう。
ところで、私が書くまでもないのだが、この路線はメチャクチャ治安が悪い。
外務省の海外安全ホームページにも、
パリ市内と空港を結ぶ列車、特にB線(RER)において多数の窃盗・強盗事件が発生しています
と名指しされているレベルである。
しかし、回避策はある。平日の日中と土日は快速が走っているので、それに乗ればかなり快適である。おおむね、マッシーパレゾー(Massy-Palaiseau)行きは快速、サンレミレシュヴルーズ(Saint-Rémy-lès-Chevreuse)行きは各停となる。種別は記載されていないので、電光掲示板の停車駅一覧を見よう。
というわけで快速のマッシーパレゾー行きを選んで乗った。
座席はクロスシートである。空いているし快適にパリ市内まで行ける。
……と思っていたのだが、なんとダイヤ乱れにより各停に種別が変更され、途中駅に停車するようになってしまった。そして、絵に描いたように治安が悪い乗客が乗ってきて、車内はあっという間に満員になってしまった。せっかく快速を選んだのに全く油断ならない。
そんなハプニングもあったが、とりあえずパリ北駅に到着した。
ちなみに治安を選ぶなら、ロワシーバス(パリオペラ座直行バス)というリムジンバスもある。まあこれはこれで渋滞にハマると時間がかかるのだが……。
パリ北駅を見学する
せっかくなので、フランス最大のターミナル駅であるパリ北駅を見学する。ちなみに駅前もあまり治安はよくない。
ホームに出る。巨大な屋根の下に、TGVやユーロスターがズラリと並んでいるのは壮観だ。
電光掲示板で列車を確認したら未だにブラウン管テレビが使われていた。もう2015年なのだが。
TER(地域急行列車)も停まっていた。
全車両2階建てなのがヨーロッパらしくてよい。
この日は友人と合流して、パリ北駅前のホステルに泊まった。設備は値段相応だが、とにかく安いし鉄道旅にはちょうどいいと思う。
パリの名所を巡る
翌日、大学の地理サークルの1年上のメンバーが卒業旅行にパリに来ているということで、なぜか別に卒業しない私も同行することになった。
地下鉄4号線に乗ってシテ駅で降りる。セーヌ川の中州に位置するシテ島内に位置している地下鉄駅である。
シテ島内にあるノートルダム大聖堂を見学する。なお、4年後の2019年に火災に見舞われており、2023年4月現在閉鎖中である。
少し移動してルーブル美術館を訪れる。せっかくなので入ろうかと思ったが、メチャメチャ並んでいるのでやめた。なお私は美術に全く興味がないので、このブログで美術館を紹介することは基本的にない。
次はエトワール凱旋門にやってきた。やはりパリに来たからには一度は見ておきたい。
あまり関係ないが、この1年後に平壌の凱旋門も見に行っている。どっちもいい建物だと思う。
地下鉄6号線に乗ってビルハケイム駅で下車する。この区間はパリ中心部にしては珍しく地上を走行している。セーヌ川にかかるビルハケイム橋を渡る6号線の電車とエッフェル塔の写真も撮れるようなので、撮影にもピッタリである。
イエナ橋からエッフェル塔を眺める。ここも登ろうかと思ったが、登るとエッフェル塔が見えないことに気づいてやめた。
ラデファンスを歩く
……というわけで駆け足でパリの名所基本セットを巡ってきた。ただこのままではあまりにも平凡すぎるので、最後に地理サークルらしく、郊外のラデファンスに行くことにした。
ラデファンスはパリ郊外の副都心として再開発されたエリアである。高校地理を学ぶ人間ならばこの単語を必ず覚えることになるであろう。
古い建物が多く残るパリ中心部と違って、ここは高層ビルが林立している。東京でいえば台場や豊洲のような雰囲気に近い。
ラデファンスのシンボルがこのグランダルシュ(大アーチ)である。コンコルド広場からエトワール凱旋門を結ぶ延長線上に存在する。
正直、初めてのパリの観光で行くところでは全く無いのだが、「地理の教科書に出てきたあの場所に行きたい」という奇特な人にはオススメである。あと普通に中心部より広くて快適だった。
夜、パリ東駅を訪れると、モスクワからの列車がやってくるとのことだった。
2015年当時、ロシア鉄道の運行によりモスクワ・ベロルスカヤ駅からパリ東駅まで寝台列車が運行されていたのである。
だが、2020年に新型コロナの影響で運休して以来、ロシアによるウクライナ侵略を経て、未だに再開の見込みはないようである。再びモスクワからパリまで繋がる日は来るのだろうか。
つづく。