ユーラシア大陸最西端は、ポルトガルのロカ岬(Cabo da Roca)という場所にある。
首都リスボンから2時間で行ける、お手軽な"さいはて"である。
訪問日: 2016年2月14日
リスボン近郊電車でシントラに行く
リスボン近郊列車シントラ線の始発駅、ロシオ駅(Rossio)にやってきた。駅舎が美しい。
シントラ行きの普通列車に乗車する。シントラまではおよそ1時間に1本のペースで走っているようである。
ドア上にはリスボン近郊列車の路線図が掲示してあった。緑色がシントラ線である。
40分ほどで終点のシントラ駅(Sintra)に到着する。
シントラのトラムでユーラシア最西端の駅に行く
ロカ岬に行く前に、シントラのトラムに乗ってみようと思う。
このトラムは、近郊列車の終点のシントラ駅から、大西洋に面したプライアダスマサンス(Praia das Maçãs、林檎海岸)を結んでいる。
といっても、冬期なので乗客は私一人しかいない。ほかには運転士と車掌しかおらず、係員の方が人数が多い。車内はレトロで旅情がある。
トラムはシントラを出発した。路面電車というよりかは、田舎の山道に沿って走るローカル線のような雰囲気をしている。
曲がりくねった山道をガタガタと走るのは、登山鉄道でもあるようだ。
シントラから45分かけて山道を下ると、大西洋が見えてきた。終点、プライアダスマサンスに到着する。ここが「ユーラシア大陸最西端の駅」ということになる。
プライアダスマサンスはこぢんまりとしたリゾート地である。ユーラシア大陸最西端の鉄道の終点としてこれ以上ふさわしいロケーションもない。
ただ、冬期なのでわりと閑散としていた。
ユーラシア最西端・ロカ岬に行く
プライアダスマサンスからまた45分かけて路面電車でシントラに戻る。
シントラからは路線バスに乗ってロカ岬を目指す。写真はスコットウルブ(Scotturb)の403系統だが、2023年からカリスメトロポリタナ(Carris Metropolitana)の運行になっている。
1253系統がシントラとロカ岬を、1624系統がシントラからロカ岬経由でカスカイスを結んでいる。両系統とも昼間は30分おきに運行している。意外と本数が多くて便利。
山道を走ること40分、とうとうユーラシア大陸最西端のロカ岬に到着した。
眼下に大西洋の絶景が広がる。
記念碑が建っている。
『ここに地終わり、海始まる』(Onde a terra se acaba e o mar começa)という文章が刻まれている。今まで旅行してきて数々の記念碑を見てきたが、これ以上に格好いい一文を見たことがない。
出典はルイス・デ・カモンイス(Luís de Camões)のウズ・ルジアダス(Os Lusiadas)という叙事詩だという。
ちなみに観光客の大半は中国人団体客だった。
カスカイスからリスボンに戻る
路線バスでカスカイス駅(Cascais)駅に行く。
昼間はリスボンへの近郊列車が20分に1本発車している。
ちなみにここは路面電車を除く普通鉄道ではユーラシア大陸最西端の駅でもある。
カスカイス線に40分ほど乗車して、リスボンのカイスドソドレ駅(Cais do Sodré)へ戻った。
エミレーツ航空でリスボンから東京に帰る
翌日、リスボン地下鉄赤線に乗車して、リスボン・ウンベルト・デルガード空港に向かう。
空港ターミナルビルに到着した。
エミレーツ航空 EK192便に搭乗する。リスボン空港を13:35に離陸する。
機内の様子。
機内食が一回出た。
ドバイに着陸する頃には真夜中になっていた。01:15に到着する。
続いて、エミレーツ航空 EK318便に乗り継ぐ。ドバイ空港を02:55に出発する。
1回目の機内食。
2回目の機内食。
成田空港に17:20に到着した。
ベネチアから始まり、イタリア・フランス・スペイン・ポルトガルを経由して、ユーラシア大陸最西端に至る長い旅行だった。
おわり。