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twinrailの海外鉄道旅行記録

ヨーロッパ鉄道最高所・ユングフラウヨッホ駅に登る ドイツスイス巡検 03-04

スイスにあるユングフラウヨッホ(Jungfraujoch)駅は、標高3454mを誇るヨーロッパ最高所に存在する駅である。3つの登山鉄道を乗り継いでいく旅路は、箱根や立山黒部を彷彿とさせた。

だが標高も高いが価格も高かった。

訪問日: 2012年8月31日

バーゼルからインターラーケンへ

昨晩ベルリンを発車した寝台列車シティナイトラインCNL1258列車「シリウス」の中で朝を迎えた。列車は国境を越え、07:54にスイスのバーゼルSBB(Basel SBB)駅に到着した。

 

ここからはスイス鉄道のになる。07:59発のIC961に乗ってインターラーケン東(Interlaken Ost)駅を目指す。インターラーケン東駅には09:57に到着する。

 

インターラーケンからユングフラウヨッホへ

ここからは3つの私鉄を乗り継いでユングフラウヨッホ駅を目指す。まず最初に乗車するのはベルナーオーバーラント鉄道(Berner-Oberland-Bahn)である。一部区間にリッゲンバッハ式のラックレールを持つ鉄道である。

途中でラウターブルンネン(Lauterbrunnen)方面とグリンデルヴァルト(Grindelwald)方面に分岐するのだが、最終的にはどちらから行ってもユングフラウヨッホに辿り着く。往復券でも行き帰りで経路が変えられるのでうれしい。今回は往路はラウターブルンネン経由にした。

ちなみにこの往復券、2023年夏価格で238スイスフラン(約35000円)もする。もちろん富士山頂に近い標高まで電車で楽々行けるという価値があるが、ただでさえ物価が高いスイスにおいてはこの出費は覚悟しなければならない……。

 

ラウターブルンネン駅からはウェンゲンアルプ鉄道(Wengernalpbahn)に乗り換える。同じくリッゲンバッハ式のラックレールを持つ鉄道である。

 

車内の様子。

 

クライネシャイデック(Kleine Scheidegg)駅に到着する。8月だというのにメチャメチャ雪が降ってきた。

 

ここからはいよいよユングフラウ鉄道(Jungfraubahn)に乗車する。

 

ドイツ語の他に英語や中国語などで車内放送が流れる。日本語の放送も流れたと思ったら、ハイジが杉山佳寿子の声で喋っていた。

しばらくすると列車はトンネル内に入る。登山鉄道とはいえ、ほとんどトンネル内を走るので、実質的には「地下鉄」なのだ。

 

トンネル内にあるアイガーヴァント(Eigerwand)駅に停車する。

 

トンネル内に窓があり、外を眺められる。まあ吹雪で何も見えないのだが。

 

トンネル内の勾配もものすごい。ちなみにこのアイガーヴァント駅は2016年以降、残念ながら列車は停車しなくなってしまったらしい。

 

続いてアイスメーア(Eismeer)駅に停車する。同じくトンネル内に窓があり、外を眺められる。こちらは2016年以降もユングフラウヨッホ行きの上り列車は停車しているらしい。

 

でもやっぱり吹雪で何も見えない。

 

インターラーケンからおよそ2時間、ヨーロッパ最高所の駅、ユングフラウヨッホ駅に到着した。標高は3454mにもなるため、ふつうに高山病の症状が出始める標高だ。頭が痛い。

 

駅もトンネル内にあり、あまり高山にいるという実感が湧かない。ちなみに外にも出られるのだが、あまりにも猛吹雪なので一枚も写真が撮れなかった。悔しい……。

 

いきなり日本の田舎にあるポストが現れた。富士山五合目簡易郵便局と提携しているらしい。

 

ユングフラウヨッホからグリンデルヴァルト

ユングフラウヨッホでの観光を終えて、再びユングフラウ鉄道で下山する。

 

ユングフラウ鉄道の車内。帰りは時間帯的にかなり空いていた。

 

クライネシャイデック駅に戻ってきた。相変わらず8月なのに吹雪いている。

 

ウェンゲンアルプ鉄道に乗り換えて、今度は行きに通らなかったグリンデルヴァルト方面に向かう。

 

ウェンゲンアルプ鉄道の車内。窓が大きくて景色が楽しみやすい。

 

クライネシャイデック駅付近では雪が積もり荒涼としている。

 

しかし標高が下がるにつれ、青々とした車窓に変わってきた。ちなみにウェンゲンアルプ鉄道は最大勾配が25%(250‰)に達するらしい。ケーブルカーのように車体自体が傾斜していないため、かなり急な勾配のように感じる。

 

グリンデルヴァルトの街に降りてきた。今日はここで宿泊する。

 

ちなみにグリンデルヴァルトには日本人の旅行会社による観光案内所があった。残念ながら2022年の9月で閉鎖になってしまったらしい。

 

つづく。