万里の長城の西の果て、嘉峪関は観光の街であると同時に製鉄の街でもある。
嘉峪関から鉄鉱石の鉱山「鏡鉄山」へ向かうローカル線に乗ってみた。
訪問日: 2014年3月4日
万里の長城から蘭新線を撮影する
ホテルの窓から朝を迎えた。
午前中は列車の撮影に出る。万里の長城と蘭新線の線路が交差している場所があるので、バスに乗って嘉峪関の西の郊外へ向かうことにした。
蘭新線は甘粛省の蘭州と新疆ウイグル自治区のウルムチを結ぶ重要幹線で、多数の列車が行き交っている。
万里の長城の上から砂漠の中を走る列車を撮影した。
蘭州方面行き、東風(DF)11型ディーゼル機関車+25B型客車。
蘭州方面行き、東風(DF)11型ディーゼル機関車+25B型客車。
蘭州方面行き、東風(DF)11型ディーゼル機関車+25G型客車。
蘭州方面行き、和諧(HX)D1C型電気機関車+25G型客車。
蘭州方面行き、和諧(HX)D1C型電気機関車+無蓋車。
蘭州方面行き、和諧(HX)D1C型電気機関車+無蓋車+タンク車。
背景に見える建物が嘉峪関と万里の長城だ。
蘭州方面行き、和諧(HX)D1C型電気機関車+25B型客車。
蘭州方面行き、東風(DF)11型ディーゼル機関車+25G型客車。
ウルムチ方面行き、和諧(HX)D1C型電気機関車+コンテナ車。
蘭州方面行き、東風(DF)11型ディーゼル機関車+25G型客車。
蘭州方面行き、和諧(HX)D1C型電気機関車+コンテナ車。
蘭州方面行き、東風(DF)11型ディーゼル機関車+25G型客車。
3時間ほど撮影して、上下合わせて18本が撮影できた。辺境の地でも各方面平均して20分に1本ずつぐらいは列車が走っている計算になり、いかに交通・物流の大動脈であるかがわかる。
お昼ごろに撮影を終え、昼食を食べた。
ローカル線・嘉鏡線で鏡鉄山に行く
午後は旅行リーダーの何玏の提案で嘉鏡線に乗る。
嘉鏡線は嘉峪関の市街地と鉄鉱石の鉱山である鏡鉄山を結ぶ約70kmのローカル線である。乗客はほとんどが鉱山への通勤客であり、JRで言えば鶴見線や和田岬線のような存在だろうか。我々のような観光客が乗ることは通常ありえない路線だ。
嘉峪関の町外れにある緑化駅に来た。住宅街の中にあるローカルな駅だが、列車はここから出発する。
鏡鉄山行きの普通7521列車に乗車する。車両は25B型というエアコンなしの車両である。15時ごろに緑化駅を発車した。
列車は荒涼とした山の中を進んでいく。
車窓からもところどころに坑道のようなものが見える。
2時間ほど走り、17時ごろに終点の鏡鉄山に到着した。
韶山(SS)3型電気機関車が牽引していた。こんな秘境路線なのに電化されているというのも驚きだ。
周囲は本当に鉱山施設しかなく、店の一軒すらない。
地図で見てもビックリするほど何もない。
何もやることがないのでひたすら鉱山の写真を撮る。
それにしても、こんなローカル線であっても、鉱山の通勤客専用列車ではなく中国鉄道の普通の列車として誰でも乗れるようになっているのは非常に貴重だ。
折り返し、普通7530列車に乗って、緑化駅に戻る。退勤客で混み合うかと思ったが、意外にも客数は往路と変わらない。
また2時間ほど列車に揺られ、19時ごろに緑化駅に到着した。夕暮れの操車場はエモい。
緑化駅は小さなローカル駅だった。
ちなみに2014年当時は嘉鏡線は1日2往復だったが、2023年現在では1日1往復になった。
それも鏡鉄山9時着→17時発という、とてもではないが気軽に乗れるダイヤではなくなってしまった。
乗りに行っておいてなんだが、同じような景色が見られるローカル線は中国に他にもある。よほど乗りつぶしにこだわっていなければ特に乗りに行かなくていいと思う。
つづく。