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twinrailの海外鉄道旅行記録

東京から一番近いヨーロッパ・ウラジオストクを巡る ロシアシベリア巡検 12-01

ヨーロッパは近い。

東京から1000km、飛行機で2時間の所にあるウラジオストクに行った。

訪問日: 2015年9月3日

S7航空ウラジオストク

今回はS7航空(シベリア航空)を利用する。2023年5月現在は日本からロシアへの直行便すら存在しないが、かつてはウラジオストクハバロフスクユジノサハリンスクなど極東ロシアへの航空路線はいくつも存在していたのである。

S7 566便は成田空港を15:40に離陸し、ウラジオストクに19: 20に着陸した。所要時間だけなら2時間40分、新幹線で東京から大阪に行くのとあまり変わらない。

ウラジオストク空港は近代的で綺麗な建物である。日本より2時間進んでいるが、経度は広島あたりと変わらないため、19時台でも十分明るい。

空港の外に出るとタクシーの客引きが声をかけてくるが、ちゃんとリムジンバスも運行している。

一応、空港鉄道もあるのだが、本数が少ない上に、夕方には運行を終了してしまうのでしかたない。

バスでウラジオストク市街へ向かい、ホテルにチェックインした。

ウラジオストクを歩く

翌朝、ウラジオストク駅前に散歩に出る。今日は一日ウラジオストクを観光する。

ウラジオストクは港町である。金角湾に沿って線路が伸びている。(貨物専用線なのか、たまに近郊列車が通るのか、どちらなのかは失念した。)

湾内には軍艦も展示されている。

2012年に開業したばかりの黄金橋は、海岸沿いのどこからでも目立つ。

路線バスに乗って市内が一望できる鷲の巣展望台へ向かった。

黄金橋と金角湾。海と山に囲まれた港町ウラジオストクは、私が学生時代を過ごした横浜の山手地区とどことなく似ている。

ウラジオストクでアジアを感じる

ウラジオストクの町並みはヨーロッパそのものである。とはいえ、中国や朝鮮、韓国、そして日本に囲まれた場所でもあるので、アジアの要素も十分にある。

路線バスの大勢を占めているのは韓国の中古車である。ソウルや釜山で見かけたヒュンダイの車両が、車内のハングルはそのままに活躍している。

ウラジオストクの路線バスは大型車以外にも、マルシュルートカと呼ばれるコミュニティバスのようなものが走っている。結構混んでいることが多いのだが。

西武のカラーリングのバス。日本からの中古車であるが、ウラジオストクは右側通行であるため、ドアの位置が日本と逆になることから、日本のバスはこれくらいしか見かけなかった。

一方で乗用車は日本の中古車が大いにあふれている。右ハンドルのままだが、そんなに気にしないのだろうか。

ヨーロッパの街並みの中をダイドーエナジージムの広告をまとったバスが走っていく。ANIME調のキャラクターもいる。

実のところ、ダイドードリンコは2013年ごろからロシアに進出しており、ウラジオストクでもモスクワでもよくダイドー製品や自販機を見かけた。

ウラジオストクには北朝鮮の国営レストランも存在する。中国と並んで、日本から手軽に北朝鮮レストランに行けるスポットである。しかし、訪問時には定休日か何かで残念ながら営業していなかった。2023年現在も営業しているかは不明である。

ウラジオストク駅を見学する

シベリア鉄道のターミナル、ウラジオストク駅を下見に来た。

フランス鉄道(SNCF)のマルセイユ・サンシャルル駅と姉妹提携をしているらしい。

国鉄道(KORAIL)の釜山駅とも姉妹提携をしているようだ。

ロシアはホーム上に蒸気機関車が展示されている駅が結構ある。

 

金角湾側から見たウラジオストク駅。

たまたま、クルーズトレインが停車していた。

ホームにはモスクワから9288kmと書かれた距離標が建っている。ヨーロッパから見ればさいはての終点だが、アジアから見ればこちらが始発駅である。

立派な駅舎の方は長距離列車の駅舎で、近郊列車は少し離れた近代的な駅舎の方から乗車する。

ウラジオストク空港行きの近郊列車が停車していた。

つづく。