橋頭糖廠(台湾糖業博物館)は、高雄にある製糖工場の跡地である。
廃墟と廃線好きには一押しのスポットだったので紹介したい。
訪問日: 2014年3月31日
阿里山から高雄・橋頭にバスと鉄道で向かう
早朝、阿里山森林鉄道の名物である祝山の日の出列車に乗りに行こうとした。しかし、玄関を出ると大雨が降っている。外出を断念し、宿で寝ていることにした。
二度寝したあと宿をチェックアウトし、バスで山を下る。嘉義県客運の7322系統バスに乗った。阿里山を09:10に出発し、およそ2時間後の台鉄の嘉義駅に11:22に到着する。再び長い山道を下ることになった。
嘉義からは西部幹線の自強号に乗って台南へ行き、さらに区間車に乗り換える。
高雄郊外にある橋頭という駅に降り立った。
橋頭駅は地下鉄も乗り入れる駅であるのに、周囲には畑が広がっていた。私が住む横浜も郊外はこんな感じである。
橋頭糖廠(台湾糖業博物館)の製糖鉄道を見る
橋頭駅から歩いて橋頭糖廠を訪れた。
……のは実は間違いで、ここも橋頭糖廠の一部には間違いないのだが、芸術展示や公演などを行う橋頭文創園区というエリアになっている。
橋頭駅側から入ると入口にチケット売り場があり、係員から勧められるがままに、300台湾ドル(約1200円)のチケットを購入した。しかし、実際のところ有料なのは橋頭文創園区のみで、廃墟と廃線が展示されている場所は無料だった。
チケットには「十鼓擊楽団」という太鼓のパフォーマンスの料金も含まれていたので、せっかくなので公演を見ることにした。太鼓の公演自体は迫力があって大変よかった。ただ、案内が不十分なままそれなりに高いチケットを購入することになったのが未だにモヤモヤしている。
地下鉄の橋頭糖廠駅側から行けば直接廃墟と廃線があるエリアに行けるので、そちらのみに行きたい人はその方がトラブルがないと思う。
私は芸術に興味が無いので、糖業鉄道を見に来た。「台糖渓州牌内燃機車」というアメリカ製のディーゼル機関車が展示されている。
車庫や廃線跡が残っており、鉄道マニアはこちらのほうが楽しめるだろう。この小型の機関車たちは「五分車」と呼ばれている。
機関車は園内各地に保存されている。
製糖工場の廃墟もしっかりと残っており、かなりいろいろなところを探索できる。鉄道マニアだけでなく、廃墟マニアも満足できる施設である。
橋頭糖廠の正門。先ほども書いた通り、地下鉄の橋頭糖廠駅側にあるこちらから来たほうがいいと思う。
ちなみに橋頭糖廠には五分車が牽引するトロッコ列車に実際に乗ることができる。しかし、休日しか運行していないということで、訪問日の月曜日のには運行していなかった。
高雄地下鉄の名所を巡る
高雄地下鉄に乗って橋頭糖廠を出る。
ついでに、高雄地下鉄の名所を巡ることにした。ここ美麗島駅は「光之穹頂」と呼ばれるパブリックアートで有名である。
美麗島駅に比べるとこちらは少しマイナーだが、中央公園駅も地下鉄駅とは思えないほど壮大な設計である。
この日は高雄に一泊した。
つづく。