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twinrailの海外鉄道旅行記録

釜山で京釜線と東海南部線のムグンファ号に乗る 韓国周遊巡検 05-03

ソウルから釜山に行く時に一番便利な手段はやはりKTX(高速列車)である。だが、今回はあえてムグンファ号(在来列車)を使ってみることにした。

特に、大邱~釜山の在来線は、京釜線と東海南部線の両方の経路がある。せっかくなので乗り比べてみた。

訪問日: 2013年12月24日

KTXでソウルから大邱へ向かう

早朝のソウル駅に来た。巨大な屋根の下に多くの列車が並ぶ光景は壮観である。

 

まずはソウル08:00発の釜山行KTX115便に乗車する。冒頭に「KTXではなくムグンファ号に乗る」と書いてあるのにいきなり反するが、全行程が在来線だと時間がかかりすぎるので、大邱まではKTXでショートカットすることにした。

 

車両はフランス・アルストム/現代ロテム製の100000系である。

 

フランス製であることからもわかるように、車体はTGV(Réseau)と類似している。連接台車が特徴的である。

 

車内の様子。TGVと同様、標準軌のわりに室内はけっこう狭い。

 

ソウルから約2時間が経ち、09:53に東大邱駅に到着した。大邱駅は別にあるが、東大邱駅のほうが大邱市のターミナルになっている。

 

京釜線の客車ムグンファ号大邱から釜山へ向かう

いよいよムグンファ号に乗る。今回は東大邱10:07発の釜山行1201便を選んだ。これは京釜線を経由して釜山に至る列車である。

 

京釜線経由のムグンファ号は客車である。8000系電気機関車が牽引している。

 

車内の様子。リクライニング機能やテーブルこそないものの、それ以外の設備はKTXとあまり変わらない。それでいてKTXよりはるかに安く乗れるので、けっこうお得かもしれない。

 

釜山地下鉄に乗る

およそ1時間半後の11:34に釜山駅に到着した。ここから地下鉄に乗り換えて釜山を観光する。

 

釜山駅から釜山地下鉄1号線に乗る。

 

ホームにはスクリーンドアが設置されている。

 

スクリーンドアがあると安全だが、車両の撮影は難しいのが残念かもしれない。1号線は1000系電車が走っている。

 

ワンマン運転を行っているため、運転士側にモニタやミラーがある。

 

1000系電車の車内の様子。

 

チャガルチ駅に来た。釜山地下鉄の駅名標のデザインは独特である。

 

時刻表のデザインはわりと日本に近い。

 

釜山の名所を巡る

釜山の名所の一つ、チャガルチ市場を見学する。韓国最大級の海産市場である。

 

竜頭山公園と釜山タワー。釜山を見下ろす高台に立っている。

 

東海南部線の気動車ムグンファ号で釜山から大邱へ向かう

釜山を観光し、ソウルに戻る。

 

再び釜山地下鉄1号線に乗って釜田駅まで来た。

 

釜田駅も釜山市のターミナル駅だが、港に面した巨大な釜山駅とは違い、住宅街の中にあり、のどかな雰囲気が漂っている。釜田駅の構内もさして大きいものではない。ローカルな始発駅である。

 

帰路は東海南部線のムグンファ号に乗る。釜田14:57発の1786列車、東大邱行きである。

 

東海南部線のムグンファ号は9501系気動車が使われている。

 

車内の様子は京釜線の客車ムグンファ号とあまり変わらない。ただ、気動車なのでエンジンの振動を直に感じる。

 

夕暮れの西慶州駅に停車する。低床ホームで跨線橋もなく、線路を横断するタイプの素朴な造りをしている。ただ、駅舎のローカル感とは対照に周囲にはマンションも多く、下車する客も多数いた。

 

慶州を過ぎるとすっかり日も落ち、車内はがらんとしてしまった。終点の東大邱駅には18:04に到着した。

 

KTX大邱からソウルへ戻る

往路と同じ京釜高速線のKTXでソウルへ帰る。東大邱を18:14に出る164列車に乗る。

 

帰りも行きと同じ車両のKTXだ。

 

KTXは夜の韓国の大地を走り、2時間ほどで終点のソウルに到着する。KTXの液晶画面では日本語の案内も流れた。

 

19:58、終点のソウルに到着した。

 

夜のソウル駅のホーム。

 

クリスマスイブの明洞を歩く

さて、時は12月24日の夜である。ソウル駅から大学路の宿に戻る前に、明洞に寄ってみた。

 

明洞は韓国随一の繁華街である。クリスマスイブの夜ということもあって、ものすごい人出があった。

 

イルミネーションも綺麗だが、それ以上に人が多い。

 

明洞は繁華街でもあるが、同時に韓国カトリックの中心でもある。その象徴である明洞聖堂に立ち寄ることにした。

 

明洞聖堂の中ではクリスマスミサが行われていた。外の喧騒とはまた違う世界が広がっていた。

 

つづく。