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twinrailの海外鉄道旅行記録

ムグンファ号と高速バスでソウルから江陵まで往復する 韓国周遊巡検 05-02

韓国北部の日本海側にある江陵は、2018年の冬季平昌オリンピックの開催地にもなった街である。今ではオリンピックに合わせて開業した高速鉄道が通っており、ソウルから2時間足らずで到着する近さである。

しかし、かつてはソウルから在来線で6時間かかるさいはての街だった。そんな江陵を列車と高速バスで往復した時の話。

訪問日: 2013年12月23日

ムグンファ号で中央線と太白線を走る

朝早く、清涼里駅に向かう。この駅は中央線方面へのターミナル駅で、東京でいえば上の駅のようなポジションである。

 

清涼里駅の構内は広い。

 

07:10発のムグンファ号の1631列車、江陵行きに乗車する。

 

8000系電気機関車が牽引する客車列車である。今回はKORAIL PASSの特典を利用して特室を利用する。日本でいうグリーン車に相当する。

 

列車は清涼里を出発する。中央線は日本のJRの同名の路線と同様に、山間部を通っていく路線だ。

 

堤川から太白線に入る。引き続き山間部を縫うように走っていく。

 

Korailのトレインカフェを利用する

ソウルを出発して既に5時間が経過した。時刻は12時を回り、昼ごはんの時間になったので、連結されているトレインカフェを利用してみる。

 

トレインカフェは軽食や飲み物を売っている簡易的な食堂車だ。弁当も売っていたのでお昼ごはんに購入した。

 

トレインカフェは売店以外にも設備がかなり充実している。こちらにはマッサージチェアが置いてある。

 

こちらはカラオケルームがある。

 

アーケードゲームの筐体も置いてある。鉄拳5らしい。

 

ちなみに、2013年当時はこのようにかなり充実していたが、合理化の一環で最近はかなりサービスが削減されているらしい。悲しい。

 

日本海を眺めながら嶺東線を走る

朝鮮半島を横断して日本海側に到達すると、路線は嶺東線に変わる。今度は一転して海沿いを走っていく。

 

正東津駅に停車する。目の前に日本海が広がり、フォトジェニックな駅として韓国で大人気の観光地になっている。日本でいえば愛媛の下灘駅のようなスポットらしい。

 

正東津を過ぎると、次は終点の江陵に到着する。乗っていた特室もすっかりガラガラになってしまった。

 

江陵駅に到着した。

 

2013年当時はよくある地方の駅だったが、2018年に高速鉄道が開通したことで大幅に改装され、現在では地下駅になっている。

 

江陵の街を歩く

本日のメインの目的は先ほどのムグンファ号だったが、せっかくなので江陵の街も歩いてみる。

 

昼食に江陵名物の草堂スンドゥブ(초당순두부)を食べる。日本でよく見る赤い色をした鍋料理のスンドゥブは「スンドゥブチゲ」(スンドゥブ鍋)の略であり、本来のスンドゥブはこのおぼろ豆腐のことを指す。

江陵駅から海側に4kmほど行ったところにある草堂洞(초당동)のあたりに、スンドゥブのレストランが集まっている。海沿いを歩くときに行くといいかもしれない。


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スンドゥブのレストランから歩いて日本海まで出た。

 

一方で、こちらは海ではなく湖である。

 

日本海に面した鏡浦湖(경포호)という潟湖(ラグーン)である。湖畔にある鏡浦台は江陵を代表する景勝地で、サントリーの焼酎「鏡月」の名前はこの湖から取られているという。(※ただし、現在公式サイトには記載がない。)

 

高速バスで江陵からソウルへ走る

鏡浦台から路線バスで移動する。

 

江陵高速バスターミナルに移動した。復路は高速バスでソウルに帰ることにする。

 

2013年当時、江陵からソウルへは鉄道では6時間かかった一方で、高速バスではわずか3時間の道のりだった。江陵から各地に高速バスが大量に出ており、特にソウル方面は、東ソウル総合バスターミナル行きが40分に1本、ソウル高速バスターミナルが20分に1本出発するという盛況ぶりだった。

 

中央高速バスの優等高速バスに乗る。車種はキア・グランバードである。

 

優等高速バスは3列シートになっている。とても快適だ。

 

バスは嶺東高速道路を走る。鉄道が南方に大きく迂回しているのに対し、高速道路はほぼ一直線に江陵とソウルを結ぶ。ソウルに入ると夕方のラッシュに巻き込まれやや渋滞したが、それでも3時間ほどでソウルに到着した。

 

ソウル高速バスターミナルに降りる。とにかく巨大なバスターミナルである。

 

本当に大きい。奥が見えないほど大きい。このターミナルだけで36の乗り場があり、隣の江南ターミナルと合わせると75の乗り場があるらしい。

 

地下鉄に乗って、大学路の宿に戻った。

つづく。